独自企画多数!「OSCオンライン北海道」
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2021年6月26日(土)「オープンソースカンファレンス2021 Online/Hokkaido」が開催されました。

<開催のまとめ>

開催日:2021年6月26日(土)
会場 :オンライン(Zoom/YouTubeチャンネル)

タイムテーブル(8トラック、50セッション+LT&閉会式)
→Twitter:#osc21do
展示ブース(6団体)

→セミナー動画(タイムテーブル形式YouTubeアーカイブ)
→セミナー資料(まとめ

<参加者の声(アンケートより)>

– スケールの大きい北海道企画すごかったです
– 皆さんの詳しい知識と経験を背景に、きゅっと詰まったお話をきかせてくださり、大変勉強になりました
– 自分の詳しくない分野の知識について情報を得ることができて楽しかったです!
– 北海道のスタッフさんの熱量がとても高く、参加していて本当に楽しかったです。北海道企画のカレーカンファレンス、ヨガといったセッション も、独自性が高くて面白いですね。
– コミュニティをテーマにした各セッションが、個人的にもとても身近な題材で興味深く聴いていました
– 来年こそはコロナが終息してコンベンションセンターに集まりたい


今回のアンケート回答者の中から抽選でプレゼントされた書籍です。当選者の方おめでとうございます!今後の開催でも、書籍プレゼントがありますので、ぜひアンケート回答とあわせてご応募ください!

最短距離でしっかり身に付く! Webアプリケーション開発の教科書
そろそろ常識?マンガでわかる「Linuxコマンド」
Make: Electronics 実践編
運用改善の教科書~クラウド時代にも困らない、
 変化に迅速に対応するためのシステム運用ノウハウ

さわって学ぶクラウドインフラ docker基礎からのコンテナ構築
仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん
ゲーム作りで楽しく学ぶ Pythonのきほん
「TWELITE PAL」ではじめるクラウド電子工作
自宅ではじめるDocker入門[改訂版]
モウフカブール同人誌セット

<セミナー>

セミナー、ミーティングの他、A会場では、恒例のカレーカンファレンスや、椅子ヨガなど、様々な北海道独自企画が配信されました。まずは、北海道LOCAL学生部のメンバーが独自企画の2セッションを紹介します。

【北海道企画】「実行委員長出発式〜オコタン崎1000年のミズナラへ〜」

担当:OSC2021 北海道実行委員会
講師:OSC2021 北海道実行委員会のメンバー

「オンラインでも北海道感を溢れさせるために,大自然を相手にオンラインコンテンツを展開する,OSC北海道実行委員会の新たな挑戦」と銘打たれたこの企画、「実行委員長はどこに行くんだ??」「なんでミズナラなんだ??」等々気になることが盛りだくさんのタイトルですね。なんでも、元々は「オコタン崎の原生林の中にある樹齢千年のミズナラを目指して進んだ軌跡をオープンストリートマップで共有する」という企画だったそう。しかし、オコタン崎には行けなくなってしまったそうです……(熊の脅威を鑑みての判断とのこと)。

そんなことではへこたれないOSC2021 北海道実行委員会、急遽企画を変更!「北海道周遊バトル」が開催されました!これは2人のプレーヤーが車で道内を巡り、訪れた道の駅の数で競うというもの。プレーヤーである、実行委員長の西原さん・さかじさんがそれぞれのスタート地点から作戦と意気込みを語りました。果たしてバトルを制したのはどちらなのか!結果は【閉会式の動画】で!

【北海道企画】「北海道ITコミュニティの現状共有会」

担当:OSC2021 北海道実行委員会
講師:木原 卓也 (@tacck)(ゆるWeb勉強会@札幌)、瀬戸田 慎一(OSC北海道実行委員会)、中村 拓也(Code for Hakodate)、谷津柚伍(情報処理技術研究会)

こちらのセッションでは、コロナ禍で勉強会の形や在り方にどのような変化があったのか、北海道ITコミュニティの方々が座談会形式でそれぞれの現状や思いの丈を共有されていました。

すんなりとオンライン化に移行できたパターンもあればうまくいかなったパターンもあり、コミュニティ運営では皆さんが様々な思いを抱えられているようでした。

現在学生でもある、情報処理技術研究会の谷津さんからは、オンライン活動におけるネットワークの弱さの問題を挙げられていました。プログラミングや3DCGの作業をやりながら画面共有を見ることの難しさなど、学生目線からもとても共感できるお話でした。

継続的に一定数の参加者を確保しておくためにどうすればよいのか?という問いかけに対し、Code for Hakodateの中村さんは事情に合わせた場づくりのデザインをする、という工夫をされているようで参加者の状態に合わせて気を遣ってみたり決め打ちにしてみたり、といったバランス感覚の大切かもしれない、というお話がありました。

オンライン配信ツールのお話では、ゆるWeb勉強会@札幌の木原さんからは、ストリームヤードのようなサービスに少しお金をかけてうまくいくような工夫をしている、といった事例の紹介もありました。筆者自身もコミュニティの在り方について考えさせられる、とても感慨深いセッションでした。

ここからは、セミナー講演者、関係者、スタッフからのレポートのご紹介です。

「【Katacoda環境を利用したLinuCハンズオンセミナー】
ファイルの所有者とパーミッショ ン/アカウント管理」

担当:特定非営利活動法人エルピーアイジャパン
講師:河原木 忠司(「最短突破LinuCレベル1合格教本(技術評論社)」著者)

Linux を使っていると必ず必要になるパーミッションやアカウントの管理について、初歩的なことから解説されていました。実際に、手を動かしながら確認していました。ハンズオンなどになると、環境構築などかなり時間がかかってしまいますが、45分という短い時間の中でできるような工夫がされており、また、 LinuC の試験を受験するための学習ポイントについても解説されていました。
普段何気なく使っているコマンドやファイルパーミッションの原理などを手を動かしつつ、紐解かれており、改めて理解することができたのではないでしょうか。
(スタッフ 大杉)

「MySQL開発最新動向」

担当:Oracle Corporation (MySQL Community Team)
講師:生駒 眞知子

システム開発を行うときにデータベースとして利用される MySQL の更新内容について話されていました。とくに、開発中によく行う TRUNCATE や DELETE などの処理であったり、細かなところでパフォーマンスの改善がグラフなどを通じて視覚的にわかるようになっていたと思います。(スタッフ 大杉)

「しばらくMySQLから離れていた人が最近のMySQL情報に触れて分かった気分になるための45分」

担当:日本MySQLユーザ会(MyNA)
講師:坂井 恵(日本MySQLユーザ会 副代表)

最近のMySQL情報について、「ごぶさた」な人にも分かりやすく紹介するセッションでした。難しすぎないよう簡潔にまとめられていて、詳しくない人でも「分からなさすぎて」置いてけぼりにされることがなく、最後まで楽しく視聴できました。
(スタッフ 風穴)

「Blazor Unplugged」

担当/講師:坂本 純一(個人)

C# でシングルページWebアプリケーションが作れるフレームワーク「Blazor」について、Q&A形式で解説するセッションでした。素朴な疑問から、実践的な質問まで、ひとつひとつ丁寧に回答していて、とても分かりやすかったです。(スタッフ 風穴)

「OSSのライセンス入門 」

担当:NEC
講師:姉崎 章博(NEC OSS推進センター)

OSSのライセンス入門として、FreeBSD、Apache、そしてLinuxなどのGPLのライセンスを紹介しました。GPLでソース開示が必要な理由も紹介していますが、今回は、ApacheのライセンスファイルにはApacheで入れ込んだOSSのライセンスも入っていることを明記しました。毎回このような改善を繰り返していることに気が付いていただけたコメント・質問もあり、うれしかったです。(NEC 姉崎)

「OSSライセンスは著作権行使の許諾条件」

担当:OSSライセンス姉崎相談所
講師:姉崎 章博(OSSライセンス姉崎相談所)

OSSライセンスの前提となっている著作権について語っています。「OSSライセンスは著作権行使の許諾条件だから、著作権を行使しない使い方をすれば、GPLもApacheライセンスもBSDライセンスも気にする必要はありません。著作権をちょっと理解すれば、自由が広がるかも」ちょっと難しいけど本質的なお話をしました。
(OSSライセンス姉崎相談所 姉崎)

「システム運用の変化と運用改善の必要性」

講師:近藤 誠司

運用改善の教科書の1章を丸ごと解説しています。運用改善がなぜ必要になってきたのか、システム運用を取り巻く環境の変化や、ITILやCOBITといったフレームワークの変化も合わせて説明しています。運用に携わる方もそうでない方も、是非アーカイブをご覧ください。(運用改善の教科書 著者 近藤)

「ノーコード/ローコード界隈に衝撃を与えたRPA
四六時中RPAについて考えている3人が魅せる「RPAから始めるDX」 」

担当:RPACommunity札幌
講師:Λ(らむだ)・はなっち!

1日の全てをRPAに捧げているといっても過言ではない3人より、RPAとDXについてのお話とRPAツールUiPathとWinActorを実際に使用したLIVEデモを行いました。RPAやDXについてもっと知りたい、RPAツールのことを詳しく知りたいという方は、ぜひRPACommnityへご参加ください。現在はオンラインで毎週1~2回いろいろな支部が勉強会を行っております。来年はさらにパワーアップしてお届けできるように頑張ります!(RPACommunity札幌 Λ(らむだ))

「平成生まれのためのITコミュニティ歴史講座」

担当:日本UNIXユーザ会
講師:三谷 公美(LOCAL)・榎 真治(日本UNIXユーザ会)・松澤 太郎(日本UNIXユーザ会)

「北海道ITコミュニティの母」とも呼ばれている三谷公美さん(LOCAL)をお招きし、三谷さん自身のコミュニティ活動歴を振り返る形で、日本のITコミュニティの歴史を紹介するセッションです。古くは1990年代後半のJavaやインターネット関連のコミュニティに始まり、北海道へ移住してからの活動、東京と北海道を往復しながら考えることなど、豊富な内容になっています。ぜひご覧ください。(日本UNIXユーザ会 法林)

「OSC北海道の展示ブースツアー〜みんなで一緒に覗いてみよう!〜【miroを知る機会にも】」

担当:サイボウズ株式会社
講師:久宗 大雅(@tignyax)、および各展示ブース担当の方々

OSC北海道のみなさんの展示ブースを紹介するセッションを行いました。各展示ブース担当の方にも参加していただき、それぞれの展示ブースを紹介いただきました!参加できなかった所は私が簡単にご紹介。初めての試みでしたがわいわいゆるく展示ブースツアーをできたかなと思います。いきなり展示ブースに行くのはハードル高いと思うのですがきっかけになれば幸いです。また展示ブースというものの認知向上になれば!
(サイボウズ 久宗@tignyax)

「サイボウズLT会〜色んな人が色んな発表するよ〜」

担当:サイボウズ株式会社
講師:久宗 大雅(@tignyax)三苫 亮(@mitomasan)、上岡 真也(@ueokande)

サイボウズのメンバーによる発表会です。複数のメンバーがそれぞれ違うテーマで発表をします。今回はkintone開発Yakumo基盤チームより2本。「「さよなら Flaky 。不安定なテストの探し方」というお話」を三苫亮より。「SLO策定とアラート設定までの長い道のり」を上岡真也より。どちらも実例を元にした面白い話です。是非みなさまの参考になれば!(サイボウズ 久宗@tignyax)

「今から始めるLinuxコマンド操作入門」

担当:日本仮想化技術株式会社
講師:水野 源

「Linuxのコマンドに興味があるけど、何から始めたらいいか解らない」「コマンドなんて解らないのに、業務の都合で使う必要が出てきてしまった」といった、CLI初心者向けのはじめの一歩となる解説です。あの黒い画面はそんなに怖いものじゃない、使いこなせればとても便利、ということを感じていただけたらと思います。もっとCLIをしっかり勉強してみたいと思ったら、紹介している書籍もぜひ参考にしてみてください。
(日本仮想化技術 水野)

「Goで歩む自作シェルの世界」

担当:OSC2021 北海道実行委員会
講師:灰原 渉

LOCAL学生部現部長のはいばらさんが自作シェル「lalash」についてのお話をされていました!はいばらさんは今回、「OSやコンパイラなど、皆なにかを自作している」「皆があまりやっていないことをやってみたい」という思いから、Go言語でシェルを自作されたとのことでした。

冒頭では、実はPOSIXに標準化されているという「シェルとは何か?」についてのお話。 「シェルはプログラミング言語である」ということ、つまり「シェルを自作すること=インタープリタを自作すること」になるのだ、と気づかれたとのこと。
それでは実際にどうやって作っていったのか?ということで、自作シェル「lalash」の紹介・インタプリタとしてのシェルがどう動いているのか・内部コマンドのお話、という構成でお話してくださいました。

たとえばlalashでは、パイプ演算子`|`の代わりに`l-pipe`という独自のコマンドを実装されていて、`a | b`→`l-pipe a b`というように、非常にシンプルな記法で使うことができるとのこと。このように、POSIXシェルでは演算子として実装されている機能を、lalashでは極力内部コマンドとして実装されているということでした。
非POSIXシェルを作ってみた感想として、「がっつり標準から外れたものを一回作ってみると、勉強にもなるし楽しいのでおすすめです」とのことでした。
普段なにげなくお世話になっているシェルですが、その内部の仕組みについてとても勉強になった同時に、筆者もシェル自作してみたい!とわくわくするような楽しいお話でした!(北海道LOCAL学生部 メンバー)

「【MTG】みんなで開発環境をオススメしあおう! LT&座談会 」

担当:Javaエンジニアグループ北海道(Java Do)
講師:Javaエンジニアグループ北海道スタッフ

「手元の開発環境の良い所やノウハウを共有したい」という思いを元に、LT&座談会を行いました。はじめての発表形式での挑戦となりましたが、スタッフ側としてもパッケージマネージャや、VSCodeによる環境設定・コンテナとの連携のノウハウや気づきを共有できたのではと感じています。今回の発表内容や、参加者から最後に寄せられた新たなキーワードが、ぜひ皆さんの開発環境構築のヒントにつながると良いなと思います。
(Javaエンジニアグループ北海道 山川)


<懇親会>

多くの方がリモートで参加されたオンライン懇親会。乾杯後、しばらくするとランダムにグループ分けされて交流会、その後は自由な懇親会の時間となりました。

[乾杯!オンライン懇親会のスタート!]

<終わりに>

開催したオンラインイベントごとの再生リスト(Youtubeチャンネル)と(タイムテーブル形式を作成しましたので、当日参加できなかった方は、ぜひ動画配信でお楽しみください。

次回のOSCは、7/30(金)-7/31(土)のOSCオンライン京都です。
1日目タイムテーブル
2日目タイムテーブル
参加登録(connpass)

皆様のご参加をお待ちしています。

■今後の開催スケジュール
https://www.ospn.jp/

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