[OSCピックアップ]運用管理ソフト・サービスのご紹介
04/27
OSC News, コラム No Comments
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OSSの運用管理の分野は、話題になったり耳にしたりする機会が増えてきました。
従来、運用管理を支援するソフトウェアは商用製品が多く利用されていました。最近では、仮想化やクラウドによって沢山のシステムを統合管理するようになったことで、集中して運用管理するシステムが要求されます。充実した機能を持っているツールを選択しつつ、コストアップは避けなければなりません。そういった課題をクリアできるとして、「OSSの運用管理ソフト・サービス」が注目されてきています。
今回のピックアップは次の6つです。
【ご紹介する運用管理ソフト・サービス】
●Zabbix
(Zabbix Japan)
●システム監視(Pandora FMS Enterprise SaaS)
(株式会社アールワークス)
●JobScheduler + HyClops JobMonitoring
(TIS株式会社)
●Hinemos
(株式会社NTTデータ)
●Hinemos関連サービス
(株式会社アトミテック)
●運用統合ソフト「Hatohol」
(ミラクル・リナックス株式会社)
Zabbixはネットワーク・サーバー・ネットワーク機器・サービス・その他のITリソースの可用性やパフォーマンスを監視するためのエンタープライス向けソフトウェアです。
すべての機能がGPLv2ライセンスで提供され、無料で利用いただけます。高パフォーマンスのリアルタイム監視が可能で、数万のサーバー、仮想マシン、ネットワーク機器の監視を統合的に行うことができます。 加えて、データ蓄積、可視化機能、通知のための柔軟なデータ分析方法も有しています。
フルオープンソースのソフトウェアでありながら、企業により継続的な開発が行われており、必要に応じて商用サポート(Zabbix Enterpriseサポート)やトレーニング、コンサルティング等のサービスをご利用いただくことが可能です。
Zabbix Enterpriseサポート契約をいただくと、Zabbixに関する技術的なお問い合わせをいただけるだけではなく、Zabbix関連ツール、Zabbixプラグインのダウンロードやナレッジベースの閲覧が可能なポータルサイトをご利用いただけます。
統合システム監視ツールPandora FMS Enterprise は、ネットワークやサーバ、アプリケーションなどが正常に動作していることを監視するための統合システム監視ツールです。直観的で操作性に優れたインターフェイスが特徴です。
そのPandora FMS Enterpriseを比較的小規模な環境でもご利用いただけるように、SaaS としてご提供するサービスです。
お客様環境内に監視サーバを構築・設置することなく利用できますし、自動電話通知などの独自機能も搭載しています。
オプションで実際のブラウザやAndroid携帯実機を使ったWebシナリオ監視もご利用いただけます。
バッチジョブの運用管理もZabbixで監視しませんか?
HyClops JobMonitoringとはTISが開発したZabbixとJobSchedulerを連携させるためのOSSのツールです。
HyClops JobMonitoringは、JobSchedulerで実行したバッチジョブの状態をZabbixで監視する機能や、バッチジョブの実行負荷状況にあわせて適切にZabbixの監視閾値の設定を変更する機能を備えています。
このHyClops JobMonitoringを使用することで、Zabbixに不足しているジョブ管理機能を補うことができ、より一歩進んだバッチジョブの運用管理を実現することができます。
システムの運用・保守をされている皆様、是非この機会にHyClops JobMonitoringをお試しください!
またTISは2015年2月よりJobSchedulerおよびHyClops JobMonitoringのサポートサービスを開始しましたので、何かありましたらこちらまでお気軽にご相談ください。
Hinemosは、NTTデータが提供するOSS統合運用管理ソフトです。
①クラウド対応
複雑になりがちなクラウド運用をクラウド利用のメリット(柔軟性・迅速性)を損わずに自動化できます。
動的に変化する対象の運用も作りこみ無しで開始できます。
②ジョブ機能
システム運行に必要な処理をジョブとして定型化できます。
業務システムに要求される複雑な運行要件(条件分岐、スケジュール実行、監視連携等)を簡単に実現できます。
③監視機能
システム運用に必要な幅広い監視を実現します。
簡易に設定でき、機能拡張も作りこみ無しで実現可能なため、運用の属人性を下げ、変化に強い運用環境を実現できます。
④Hinemos ver.5.0(2015春リリース予定)
監視/ジョブ機能の拡張、環境構築機能の追加、操作画面のWebブラウザ化等を実施予定です。
アトミテックは、Hinemosを通じお客さまがより良い運用環境を築くお手伝いを致します。
保守サポートをはじめアトミテックが提供する様々なサービスをご利用頂くことで、安定した運用環境と運用管理のコスト削減を実現します。
サービスの一部をご紹介いたします。
①Atomitech OnCloud Service for Hinemos
アトミテックの豊富なノウハウにより構築したクラウド上のHinemosマネージャをご利用頂くサービスです。
②商用運用管理ツールからの移行サービス大量ジョブを含む商用運用管理ツールによる運用環境も、アトミテックの移行ノウハウや独自移行ツール等の活用により、効率的に移行致します。
③ミドルウェア監視用スクリプト
Hinemosの監視機能を強化し、各種ミドルウエアサーバの監視情報を簡単に取得することが可能となるスクリプトを提供致します。
Hatohol(はとほる)は、ZabbixやMIRACLE ZBX、Nagios、Redmineなど様々なオープンソース運用管理ソフトウェアやOpenStackと連携・統合し、従来のIT環境やOpenStackによるクラウド環境までを含めて、商用ソフトウェアと同等の統合運用を実現できる運用統合ソフトです。
Hatoholは、GPLv3ライセンスに基づくオープンソースの運用統合ソフトウェアで、開発コミュニティ「Project Hatohol*」が開発、3カ月ごとにリリースしています。
<利用例>
「拠点をまたいだ分散環境の監視」、「スケールアウトして大規模な監視」および「インシデント管理」の他、fluentdとの連携、およびOpenStackを利用したマルチテナント統合監視などで使用することができます。
*ミラクル・リナックスは、「Project Hatohol」の活動を支援しています。
http://www.miraclelinux.com/product-service/hatohol/oss
運用管理におけるOSS活用は、先進的な企業では着々と進められています。また、運用管理をサービスとして提供するMSP(Management Service Provider)というカテゴリーも広まりつつあります。本記事をきっかけにOSS運用管理について是非注目してみてください。
(OSPN Press編集部 宮原)