10回目の北海道!OSC2014 Hokkaidoは初の2日間開催!!
07/11
6月13日(金)、6月14日(土)の2日間に渡りOSC2014 Hokkaidoが開催されました。
OSC2014レポート班の @niku_name / @myokoym / @symmt_ が様子をお伝えします。
OSC北海道は2005年より毎年開催され、今年で10回目の開催となりました。
今年のテーマは「道(TAO)」で、
・北海道開催であること
・基調講演をしてくださる竹内先生が実装された言語TAO(道)にちなんで
・人々が行き交う場所
という3つの意味を重ね合わせました。
今年はOSC北海道初の試み、2日間に渡っての開催で
・セミナー数:60(2日間合計)
・ブース展示数:65
・ハッカソン開催数:1
に1日目120名、2日目700名、のべ820名の来場がありとても賑やかでした。
–1日目–
1日目はセミナーのみで、金曜日の昼過ぎから1部屋(1トラック)で行われました。
100人以上入れる大きな部屋で、6人の方々が発表されました。
あいにくの雨模様で、しかも平日の開催でしたが、合計120名もの方々が参加され
ました。
内容については、サーバーやクラウドの話題を中心に、オープンソースとビジネスが
交わった発表が多かったという印象を受けました。
具体的には、無料のオープンソース版と有料サポートありの製品版の使い分けについて
の説明や、クラウド製品の上でオープンソースソフトウェアを動かす事例の紹介などが
あり、競合しつつも協力しているんだなと感じました。
また、基調講演として竹内郁雄先生が「未踏の過去・現在・未来」というタイトル
で発表されました。未踏プロジェクトの生い立ちや採択内容、今後の戦略などが生々
しく語られ、服装を問わず皆さんが大変よい刺激を受けているようでした。
–2日目–
■展示ブース
今年も道内外から多数の出展があり、協賛企業:20、後援団体:4、
コミュニティ:41の合計65団体の展示がありました。昨年の63団体より多く、
おそらく過去最多ではないでしょうか。OSSの更なる広がりを感じますね。
展示時間は10:00-16:00までの6時間ありましたが、会場は常に人で溢れていて
大盛況でした。
例年通りバラエティ豊かな展示内容で、それぞれに特色があり、
こんな活動をしているんだという雰囲気が直に伝わってきました。
いくつかのブースでお話を伺いましたが、ちょっとした疑問にも
真剣に答えてくださり、情熱を持って取り組まれているんだなあ
と感じました。
■セミナー:北海道企画 みちのなかにいる
今年も北海道企画のセミナーが行われました。
最初に北海道企画について
・企画のタイトル「みちのなかにいる」はOSC北海道のメインテーマを
元にしていること
・道の中にいる(北海道の中にいる)ということ
・道のなかばにいる(やっていること、目標があり、その途中である)ということ
という趣旨でタイトルをつけ、参加してくださった方が
・発表してくださったコミュニティを知ること
・発表してくださったコミュニティのあり方を参考に、
自分達のコミュニティを考えること
ができるような企画を目指していると説明がありました。
「Ohotech 北見で遊…学ぶIT系コミュニティ」金沢 実さん
Ohotechは北見に2011年にできたIT系コミュニティです。
2011年というと、windows8発売や女子ワールドカップでなでしこJapanが
優勝した年だそうです。Ohotechには複数の目標があり、それぞれの目標に
対応した会が開催されているそうです。
例えば「情報技術を使うだけだった人達をものづくりの世界に誘い込みたい」
という目標に対して、HTMLやCSSによるWebページ入門講座など、パソコンに
初めて触るレベルの人でも技術を楽しめるようフォローしている、並盛開催。
「北見に住む学生がすごい大人からたくさん学べる環境を作りたい」という
目標に対して技術的に深い事など参加者置いてけぼりでも好きなように発表する、
特盛開催。といったものです。
「富良野でもIT系お遊び~FuraIT(ふらいと)~」西原 翔太さん
Ohotechを立ち上げたメンバーでもある西原さんは、現在富良野在住だそうです。
富良野でも勉強会をやろうと考えて、富良野で生活している人や、富良野の学校に
通っている高校生に聞きとりしたところ、富良野での生活においてITリテラシーが
必要な状況が少ないため、ITと触れあって遊ぶ機会がとても少ないことがわかった
そうです。
そこで、FuraITではとにかくITと触れあう機会を増やすこと、わからないことが
あったときに「わからない」と言えること、壊しても大丈夫な機材やPCを用意して
心配なく使わせることなどを心掛けているということでした。
「せきゅぽろ 道はつながっている」八巻 正行さん
せきゅぽろは情報セキュリティの勉強会を定期的に開催することを目的として
2008年にできたコミュニティです。勉強会では毎回ケーキやシュークリームなど
のスイーツを用意しているそうです。珍しいですね。
勉強会参加者は必ず全員自己紹介してもらうことにしており、その際に特に話す
ことが思いつかない人でもスイーツのことを話せば大丈夫なようにとの意図も
あるそうです。
八巻さんにとってせきゅぽろは「より道」のようなもので、すぐに仕事に役立つ
ものだけではないかもしれないけれど、役に立つ立たないという基準ではなく、
行為自体が楽しいとおっしゃっていたのが印象的でした。
「Kawaz いどのなかにいる」ぎぎねっとさん
Kawazは2009年に北大のサークルとして発足し、現在は50名程度の学生・社会人が
アクティブに活動している、ゲームを中心に何かおもしろいものを生み出したい人
が集まるコミュニティです。
ゲームプログラマだけではなく、グラフィック、サウンド、3Dモデラーなど幅広い
職種の人が参加しており、ゲーム制作自体が様々な職業を集めてパーティを組んで
戦うゲームのようなものであるそうです。
ゲーム制作では、おもしろさを追求するために作って捨てることが多くあり、
捨てることに躊躇してしまう状況がいわゆるクソゲーを生んでしまうそうです。
クソゲーを生まないよう、簡単に捨てられることを追求した結果、開発環境の充実、
知識の獲得方法、ツールの選定が重要になった点が面白いなと思いました。
■基調講演・ライトニングトーク
前日に続き基調講演として、竹内郁雄先生がweb上で連載されている
「ハッカーの遺言状」をライブ版として発表いただきました。
趣味の料理とプログラムの成り立ちを重ね、NTT時代に単身赴任して
いた頃のことや、つい先日までエジプトに滞在されていた際の体験談を
語っていただきました。会場からは、度々笑い声も起こり、皆さん非常に
楽しくお話を聞いていました。
その後はライトニングトーク&大抽選会&閉会式を行いました。
ライフハックやサーバー、RaspberryPiなどの発表があり、発表者が
各々のテーマについて熱く語っていました。
場繋ぎには司会のななちんさんのトーク力で笑いに包まれていました。
閉会時にはOSC10周年、
また北海道での開催が10回目となった記念に
実行委員長の澤田さんに記念品のマグカップ
の贈呈がありました。
OSC10周年、おめでとうございます!
[10周年記念コラム] OSC開催地から〜北海道編〜
■懇親会
北海道名物ジンギスカン食べ放題で行われた懇親会では、
疲れを感じさせないパワフルさでみなさん大いに盛り上っていました。
おわりに・・・
今年はOSC北海道として初めての2日間開催となりましたが
みなさんのご協力により大きなトラブルなく過ごすことができました。
感謝いたします。
当日の様子や基調講演の映像へのリンクは後援の
一般社団法人LOCALの開催報告ページにまとまっています。
OSC2014 Hokkaidoのことをもっと知りたい方はぜひご覧ください。