「オープンソース」を使ってみよう (第17回 JasperReports Server編) 日本JasperServerユーザ会(JJSUG)
04/05
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日本JasperServerユーザ会(JJSUG)
佐伯 健介(管理人)
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■はじめに
日本JasperServerユーザ会(JJSUG)の管理人 佐伯と申します。
JJSUGは2008年10月に発足して4年目になるユーザ会です。
今回はJJSUGの主として扱っているJasperReports Serverをご紹介いたします。
■JasperReports Serverとは?
JasperReports Serverとは、Jaspersoftという会社が提供しているオープンソー
スのビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。
BIとは、蓄積されたデータを使ってデータをいろいろな表現方法で「見える化」
するアプリケーションと思っていただければと思います。BIについては、先の
OSC2012Tokyo Springでセミナーを開催しましたのでそちらの資料を参照くだ
さい。
JasperReports Serverには無償のコミュニティ版と有償の商用版があります。
ここではコミュニティ版の最新版JasperReports Server4.5を対象とします。
■JasperReport Serverでできること
JasperReports Serverの機能としては、大きくレポート機能とOLAP分析機能に分
けられます。
1)レポート機能
レポート機能はサーバ上でのレポートの管理、スケジューリングによるレポート
作成機能などを提供します。JasperReportsというJavaで広く使われているライ
ブラリを使用しており、JasperRports Serverに登録しておけば、ファイル形式
で同じレイアウトのレポートを出力することができます。
2)OLAP分析機能
OLAP分析機能とは、データをキューブという形式で管理することで、様々な切り
口でデータを眺めることができます。
イメージとしてはExcelやOpenOffice系のCalc等で使えるピボットテーブルに近
いです。
その他、レポートやキューブ定義などを役割やユーザごとにアクセス権を設定で
きるユーザ管理機能も充実しています。
■BIは難しくない
最近ERPやCRMといった、商用製品は高く、なかなか触って見ることが出来なかっ
たツールでもOSSが現れてきています。
BIツールも同様、JasperReports Serverを始め、オープンソースのBIツールも出
てきています。
OSSの強みは、まず使ってみることができることです。BIが今ひとつピンとこな
い方こそ、まず試してみてください。
■無償だから個人でもいろいろ使ってみよう!
「ビジネス」インテリジェンスという名前にとらわれると企業等でしか使えない
ツールと思われるかもしれません。
しかし、無償のツールですから個人でも使えます。
例えば、こんな使い方はいかがでしょう?
・家計簿のデータを分析して節約する
・身長・体重などのヘルスデータをグラフ化して、ダイエットの励みに!
・学校の生徒会等の予算管理を見える化!
無償なのですから利用方法はユーザであるあなたが考えてください!
■入手方法・インストール
コミュニティ版はJaspersoftが運営しているJasperForgeからダウンロードでき
ます。このサイトからはJaspersoftが提供している様々なツールをダウンロード
できます。
このサイトからJasperReports Serverを選択してください。
3つのOS(Windows,Mac, Linux)事に32bit/64bitに対応したインストーラ、
及びWAR 形式やソースコードが用意されています。ご自分の環境に最適なものを
選択してダウンロードしてください。(英語のサイトですが、恐れずにGo!)
初めて試してみたいという方はインストーラを利用がお勧めです。Java VMから
Apache TomcatやPostgreSQLといった必要なツール及びサンプルDBまでまとめて
インストールされます。
■是非JJSUGにご参加ください!
JJSUGは、ユーザ側で利用する際の疑問や経験といったノウハウを蓄積し、共有
することで、JasperReports Serverを始めとするJaspersoftのBIツールをより使
いこなすことを目的としています。
今はどちらかと言うとエンジニアが主体になっていますが、是非ユーザ側の皆さ
んにも参加いただいて意見や質問を投稿してください。
定期的に勉強会(東京周辺)も行なって、オンラインではできないメンバー間交
流を深めております。
また、昨年から福岡を中心にJJSUG Qshuが立ち上がりました。少しづつ地方でも
展開していきたいと考えています。
JJSUGにある知見はどんどんシェアしようと思いますし、無ければ本家にフィー
ドバックし、対応を促すなどアメリカ本家とも連携をしていきたいと考えています。
ご関心を持っていただけたら、是非下記のサイトにアクセスください!