OSPN Press 第136号 (2022/6/22発行)

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■ 今後の開催は・・・「OSCオンライン北海道」「OSCオンライン京都」です!
■ 開催報告・・・・・「OSCオンライン名古屋」開催を終えて
■ 開催レポート・・・ OSC2022オンライン名古屋 開催レポート

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OSCオンライン名古屋 開催レポート!〜地元企画も盛り上がりました〜

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2022年5月28日(土)「オープンソースカンファレンス2022 Online/Nagoya」が開催されました。
セミナー、ミーティング、独自企画のほか、地元スタッフの企画も実施されました。

<開催のまとめ>

開催日:2022年5月28日(土)
会場 :オンライン(Zoom/YouTubeチャンネル)

セミナー/ミーティング/独自企画(6トラック、28セッション+総合案内チャンネル+独自企画2+LT)
→ Twitter:#oscnagoya

→ セミナー動画(タイムテーブル形式
→ セミナー資料(まとめ

<地元企画>

毎年人気のOSC名古屋の公式キャラクター、リリーちゃんのポスターです。
文字が入っていないバージョン(こちらをクリック)はバーチャル背景としても活用しやすいと思います!

昨年も好評だった地元の実行委員会スタッフによる「総合案内チャンネル」の配信がありました。

新しい試みとして、「OSC2022 オンライン名古屋 鑑賞会 on VRChat」も開催されました。
お楽しみいただけましたでしょうか。

<事前アンケートより>


– Tokyo以外で初めての参加です。オンラインで寂しくなった半面、こういった地方開催のOSCに参加出来るようになったのは嬉しいです。

– オンライン開催になったので、年間を通して自宅からOSCに参加できるようになったのは、地方在住者にはありがたいです。

– オープンソースに関するコミュニティ活動に対して、非常に興味があります。

– おととし以降、コロナの行動制限で カンファレンスをはじめ ITセミナー、講習会が一切開かれなくなりました。ですのでこういったオンライン参加のカンファレンスは大変貴重だと思います。 最新のIT技術や動向を知ることができますし参加者同士で情報共有ができます。明日が大変楽しみ、待ち遠しいです。

– そろそろリアル開催が待たれますね。様々なステッカーが欲しいです。


**
今回、参加登録時のアンケート回答者の中から抽選でプレゼントされた書籍です。当選者の方おめでとうございます!

いちばんやさしい新しいサーバーの教本
OSSライセンスを正しく理解するための本
オープンソースの教科書
いちばんやさしい新しいサーバーの教本
認証と認可 Key-cloak入門
遠くへ行きたければ、みんなで行け~「ビジネス」「ブランド」「チーム」を変革するコミュニティの原則
図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門
プロを目指す人のためのTypeScript入門
動かして学ぶAI・機械学習の基礎
Head Firstデザインパターン 第2版
・同人誌セット(技書博・モウフカブール・親方Project)

<セミナー>

28セッション、総合案内チャンネル、LTがZoomとYouTubeでライブ配信されました。独自企画はZoom配信のみでしたが、ハンズオンやハッカソンが実施されました。講師や聴講していたスタッフからおすすめポイントを紹介します。

技術同人誌のすすめ

担当:技術書同人誌博覧会
講師:ariaki(森川晃)(代表)

技術同人誌の頒布イベント「技書博」では、アウトプットをひとつでも増やすことを目指しており、技術書(技術同人誌)をはじめて執筆される方を大切にしています。この発表では、本の素晴らしさに始まり、はじめて執筆する際に疑問に思いがちなことや、執筆の手順などをまとめてご紹介しています。エンジニアにとってアウトプットの重要さが増している昨今、ぜひこの動画をみて本という選択肢を検討いただければと思います。
(講師:森川)

※次回、2022年11月20日(日)開催の「技術書同人誌博覧会」のサークル出展の申込期限は8月31日だそうです!(編集部)

Tech Book Talk:技術書なんでもLT(20220528@OSC名古屋:サイボウズ提供)

担当:サイボウズ株式会社
講師:風穴 江

風穴さんがお薦めする「気になる新刊」や「O’REILLYの売れ筋トップ10」を始め、Zoom参加者による飛び入りLTでお薦めしたい技術書の紹介がありました。
良書は発売が古くてもいまだに売れているとか、最新版や売れ筋しか置かない本屋より図書館の方が良書との出会いがありそう等、面白い本の紹介だけでなく、探し方まで言及されていて、とても面白かったです。
(スタッフ みたに)

【MTG】cybozu.comを支えるオープンソース・2022春

担当:サイボウズ株式会社
講師:風穴 江

サイボウズでのオープンソースに関するお話がありました。自社で開発している製品との関わり方や業務時間内に開発したものなど、具体的な事例を交えつつ、どのように変わっていったのかが紹介されていました。サーバサイドとフロントエンドでの文化のギャップなど、難しいことはあるにしても、継続的なコミュニティを運用していくための紹介がされていました。(スタッフ おおすぎ)

絶対合格しようシリーズ LPIC-1 ネットワーク対策編

担当:Linux Professional Institute (LPI) 日本支部
講師:村山 朋広(株式会社エー・アール・シー)

LPIC-1 のポイントも紹介されつつ、ネットワークの基礎的な IP アドレスやポートなどの基本からコマンドの使ったネットワークの操作・調査などを解説されていました。図解や実行した結果などを例示的に表示されつつ解説されており、非常にわかりやすく、新旧のコマンドも紹介されていたため、最新情報のキャッチアップも含めた学び直しとしても改めて見直したいと思いました。(スタッフ おおすぎ)

たまには日本語入力 Mozc の話でもしようか〜新機能の紹介とコードコミットができないプロジェクトとの関わり方

担当:日本 openSUSE ユーザ会
講師:武山 文信

OSSでは、コードをコミットするという形での更新提案を受け付けるものが多く見られますが、Mozcでは様々な経緯からこれを認めていません。発表者はMozcをopenSUSEに提供する過程で、コードを直接コミットできないとはいえ、バグ報告や提案、ときにはプロトタイプを送ることで、改善を実現してきました。特にコードを実際に書く人があまり活発に動けていない場合には、プロトタイプを送ることは有用なのではとのことでした。コードのコミットを受け付けるのが難しい場合に、OSSを提供する側、利用して改善を提案する側の双方にとって、維持管理の参考になる事例と感じられました。(スタッフ H.Hiro)

平成生まれのためのUNIX&IT歴史講座

担当:日本UNIXユーザ会
講師:宮川 晋、法林 浩之

ハードウェアやネットワークなどの情報技術の進化を、Jus(日本UNIXユーザ会)の歴史と伴に振り替え事ができる、実際にそれらを作ってきた人たちから直接聞くことができる、という永久保存版のセッションでした。展示会場の接続先がEther規格を超えた距離だからと、10BaseTケーブルを2本づつ撚って4芯ケーブルにして使った、という伝説をご本人から聞けるとは思いませんでした。最後の「平成生まれの皆さんはネットワーク階層の一番上だけを見ていると思いますが、物理層などの下の階層でもやる事は沢山残っています。」というメッセージが印象的でした。(スタッフ みたに)

名古屋に関連する話題として、徳川美術館館長でもあり、WIDEプロジェクトで活躍なされていた徳川義崇さんのことがセッション開始前の時間に思い出話としてとりあげられていました。アーカイブには残らないとは思うのですが、非常に興味深い話を聞けたと感じています。今回YouTubeで観覧されていた皆様も、今後の開催では是非Zoomで参加して、臨場感のあるセミナーを体験していただければと思います。(スタッフ 近藤)

【MTG】名古屋*BSDユーザグループ第265例会 ~NBUGなひととき~ 

担当:名古屋*BSDユーザグループ & 日本NetBSDユーザーグループ
講師:蛯原 純(The NetBSD Project/developer)

OpenBSD のリリースに伴うport maintainer のお仕事について、port maintainerから見た、OpenBSD コミュニティの作業の進め方や、半年に一度あるリリースプロセスについてOpenBSD/luna88k port maintainer あおやまさんにご紹介していただきました。積極的に開発されるLUNAエミュレータnonoと、実機での検証作業を通じ、洗練された国際的なコミュニティに成果をフィードバックするようすを紹介できました。今回、youtubeの中継をオーストラリアのNetBSD developerが見ていてくれたようなので、今後もタイムゾーンがうまく合う地域を探していきたいと思っています。(講師 蛯原)

LUNA-88KにOpenBSDを移植されている青山さんの発表がありました。絶滅危惧種のアーキテクチャへのOS移植を地道に活動されているのですが、エミュレータ、nonoを活用することでデバッグの報告活性化やOSCでのミーティングでのデモなど活用事例が増えつつあるとのことです。さらに、LUNA-88K Tablet++と称した「エミュレータによる展示デモ実機」が準備されており、BayTrail機種で0.8倍、Cherry Trail機種でほぼ等速を実現するという、オフライン展示の復活を視野に入れた活動は非常に興味深いと思いました。(スタッフ 近藤)

ロボットや自動車等の自動運転を実現する「クアッドキューブ全位置検索技術」のご紹介

担当:クアッドキューブ株式会社
講師:竹中 章勝・畑中 豊司

Raspberry Piに、GNSS(GPSによる)・IMU(加速度等による)といった位置検知のセンサや、LIDARといった障害物検知のためのセンサを取り付け、居場所と周囲の環境を認識するシステムを制作しています。最近では、GNSSにおける誤差の出方の調査や、GNSSとIMUでどちらの情報を信頼すべきかの比較検討という、自動移動制御に直結する研究開発をしていたとのことです。どのくらいの誤差が生じるのか実地調査を通じて把握するという、今後の応用に繋がっていくのを感じられる発表でした。(スタッフ H.Hiro)

【MTG】ソースのレシピはオープンか、名古屋だけに

担当:オープンソースソフトウェア協会
講師:橋本 明彦(会長)・OSSAJメンバー数名

オープンソースというと多くの人は、ソースコードがオープンであることを思い浮かべると思いますが、では「ソースコードがオープンでさえあればよいのか」という、もしかするとちゃんと考えていない人もいるかもしれない問いかけのもと実施されたミーティングでした。
例えばソースコードがオープンであったとしても、それをビルドするツールがオープンでないものしか対応してないなら利用しにくい、ということは考えられます。同様に、実装よりも前の段階であるアイデアそのものがオープンに扱えたり(占有されない)、情報を得るための文書等がオープンになったりしていることが、使い勝手が高まることに繋がるという具体例もあり、オープンソースに対する接し方を考えるのに大事な考え方を得られたと感じました。(スタッフ H.Hiro)

Durpalを活用したWebコンテンツ管理の最新動向

担当:Drupal Meetup 豊田
講師:小玉 和広(代表)

CMSのDrupalは、多機能であり多言語対応がしやすいなどの特徴があり、世界で・日本で利用場面も増えてきている。日本語の情報がまだまだ少ないため、日本のコミュニティのメンバーで技術書を書いて発行もしたとのこと!コミュニティがよい形で活動できた、強い愛も感じられた事例でした。(スタッフ H.Hiro)
※こちらの動画公開はありません

<懇親会>

名古屋名物など、それぞれが用意して懇親会が始まりました。
今回はGather Townの会場も用意して、バーチャルの会場での交流も行われました。
Zoom会場、Gather Town会場とも夜遅くまでオープンしていました。

[乾杯!オンライン懇親会のスタート!]

<終わりに>

開催したオンラインイベントごとの再生リスト(Youtubeチャンネル)タイムテーブルを作成しましたので、当日参加できなかった方は、ぜひ動画配信でお楽しみください。

次回のOSCは、6/25(土)の「OSCオンラインHokkaido」です。
セミナータイムテーブル
参加登録はこちらから(connpass)

皆様のご参加をお待ちしています。

■今後の開催スケジュール
https://www.ospn.jp/