昨年より熱くなって帰ってきた
OSC2017 Hokkaido

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2017年7月14日-15日の2日間にわたって今年も札幌コンベンションセンターで
OSC2017 Hokkaidoが開催されました。
30度以上の真夏日となった2日間、猛暑のなか多くの団体がオープンソースの
「今」を熱く伝えました。

▼札幌コンベンションセンター

そんなOSC2017 Hokkaidoの様子を

  • あるねこ(@aruneko99)
  • けんつ(@lrf141)
  • Gunzi(@Gunzi_d)
  • てまー(@Tkon_sec)
  • なかさん(@chikuwa_IT)
  • わんちゃん(@kinkedoudid)

のレポート班メンバー6人でお伝えします。

開催概要

=ポスター=

OSC2017 Hokkaido版のポスターは「参加者がOSSに親しみ、お祭りのように楽しめるイベント!」というコンセプトで札幌在住のデザイナー、コモモさんが作成してくださいました。
「臨場感あるイラスト」「賑わうブース」と方向性が決定し、イラストでのデザインとなりました。
コモモさんは、このポスターの他に北海道企画のカレーカンファレンスポスターや懇親会参加証のデザインも手掛けてくださいました。

=1日目=

1日目は7月14日(金)13時より、セミナーのみ1トラックで5名の登壇者による発表が行われ、約80名の方々にお越しいただきました。

セミナーはログ解析に始まり、Docker、自動化、サーバー仮想化・ストレージの運用管理、データベースなどインフラ系を中心とした内容で行われました。
セミナータイムテーブル(1日目)

セミナーの裏では、毎年恒例の資料の袋詰め作業(通称:蟹工船)や設備備品チェックなどの作業が行われていました。

▼袋詰めされた資料

今年は例年より多くのスタッフの協力があり、予定より早く準備を終えることができました。

=2日目=

■展示

展示は2日目の10時から16時まで行われ、今年も全国から集まった様々な展示ブースが
賑やかに出展されていました。
展示一覧


その中から3つのブースを紹介します。

▼ET ロボコン北海道地区実行委員会

ET ロボコン北海道地区実行委員会さんではETロボコンで使用する自律走行ロボットの機体展示やロボコンとはどういったものなのかなどといった紹介を行っていました。
その他にもロボコンに関するよろず相談や質問の受付なども行っており、ロボコンに関して幅広い展示となっていました。

▼Java Do

Java Doさんでは札幌を中心に北海道で活動してきたこれまでのイベントや勉強会についての紹介を行っていました。
展示の中では、これまで行われたイベントを動画で紹介したり、ステッカー配布なども行っていました。

▼株式会社サムライズム

株式会社サムライズムさんのブースではIntelliJ IDEAやPhpStormなどJetBrains社の開発ツールとJIRAをはじめとするAtlassian社のコラボレーションツールの紹介を行っていました。
紹介の中で、最近話題のKotlinを使ってIntelliJ IDEA上にある既存のJavaプロジェクトを書き換えていくライブコーディングなども行っていました。

■セミナー

2日目に行われたセミナーの中から北海道企画を含めた4セッションをレポートします。
セミナータイムテーブル(2日目)

(たぶん)世界初!?おっさんでも美少女になれる
「VRリモートプレゼンシステム」

担当:株式会社インフィニットループ
講師:松井健太郎さん 山口直樹さん あいえるたん

このセミナーでは世界初(?)のVRリモートプレゼンシステムを紹介していました。

このシステムは遠隔地からプレゼンを行うためのシステムです。登壇者である松井健太郎さんの3Dモデルがスクリーンに出現し、システムを実際に使用しながらセッションが行われました。この3Dモデルはスタジオで写真撮影したもので、後日セミナーで実演に使用した松井健太郎さんの3Dモデルが公開される予定です。

セミナーは松井健太郎さんとインフィニットループマスコットのあいえるたんの2人で進行され、このシステムの持つ機能をいくつか説明していました。
まずはカメラの切り替え機能です。これは、任意の位置に置いた定点カメラからの視点に切り替えることができます。
次に、ペイント機能です。これは画面上に2Dでペイントすることができる機能です。
最後に、モデルの切り替え機能です。セミナーではあいえるたんをUnityのマスコットに切り替える実演をしていました。

セミナーの最後には、聴講者の方2名が実際にこのシステムを体験しました。
マスコットのあいえるたんと実際におしゃべりしてみるといった、面白い試みがなされていました。

Linuxインストールが難しいPC(Asus E200HR)に
Linuxをインストールする方法

担当:小江戸らぐ
講師:羽鳥 健太郎さん

オークションで購入したAsus製モバイルノートにLinuxをインストールしようとすると、内蔵無線LANが認識しなかったり、スリープ・サスペンドできなかったり、microSDリーダーが認識しなかったりなどの問題により、Linuxのインストールが困難な端末であることが判明したそうです。
小江戸らぐ(LUG:Linux Users’ Group)の仲間と共に試行錯誤し、実際にLinuxがインストールできるまでの問題とその解決法についてお話していました。
セミナーでは実際にそのインストール難なLinuxマシンを使用。途中Wi-Fiが繋がらなくなるトラブルもありましたが、そんなトラブルも楽めるのはLinuxユーザーの特権かなと思える楽しいセミナーでした。

また、LinuxのインストールUSBを作成する際の便利な方法も紹介されました。
普段はddコマンドを利用することが多いと思いますが、実はcpコマンドで作成することができます参考
Debianのインストールガイドではこの方法が推奨されていて、これだけ覚えて帰って欲しいと紹介されていました。

純国産の軽量ハイパーバイザ「BitVisor」でOSを弄んでみる

担当:公立はこだて未来大学 システムソフトウェア研究室
講師:松原克弥先生

このセミナーでは国家プロジェクトで開発された国産ハイパーバイザーのBitVisorを紹介していました。

このソフトウェアはクライアント端末の情報漏洩対策として高セキュリティ機能を組み込んだ仮想マシンで実装し、OSに依存することなく基盤レベルでのセキュリティ強化を実現しています。
主な機能としてデバイスをセクタ単位で暗号化や各種I/Oの隠蔽、ネットワークをVPN接続へ強制フォワードなどの紹介をしていました。

また、セミナー後半ではタイトルにある「OSを弄ぶ」の実演として、BitVisorでキー入力を監視して画面表示をハックして愛を叫ぶといった面白い試みがなされていました。

北海道企画カレーカンファレンス2017 HelloWorld

担当:OSC2017北海道実行委員会
講師:seigo(カレー番長)

▼カレーカンファレンスのポスター

夜に開催される懇親会だけでなく昼にもOSC参加者と交流をする場として今年で3度目の開催となったカレーカンファレンス。今年も受付開始後すぐに完売となりました。

会場内にあるレストランSORAさんのカレーをいただきながら、ランダムに決めたグループの中でお題について語り合いました。今回のお題は次のようなものでした。

⚪︎自己紹介
 -名前(HN)
 -今の属性
 -好きなこと(言語など)

⚪︎おすすめのカレー屋さん

⚪︎セミナーについて
 -午前に見たセミナーについて
 -午後から見たいセミナーについて

まず、みんなで手を合わせて「いただきます!」

お肉が柔らかくなるまで煮込まれたビーフカレーで、とても美味しかったです。

一緒のテーブルになった人たちと話も盛り上がりました。
テーブルは興味があるセミナーごとに分けているのでカレーを食べながらセミナーについて話し合いました。
各テーブルでは十勝地方で有名なカレー屋さんやおすすめのスープカレー・インドカレー店さんの情報を交換していました。

そんなこんなでみんな食べ終わって最後はみんなで手を合わせて

「ごちそうさまでした!」

楽しく美味しい一時を過ごしました。

■展示ツアー

「出展者にいろいろ話を聞きたいけど、OSCは初参加なので何から聞いたらよい
のかわからない。」そんな参加者のために「展示ツアー」が開催されました。

実際に希望者の方と展示ブースを周り出展者から各ブースで紹介している最新の
トピックや見どころを紹介していただきました。
今回の展示ツアーではコミュニテブースとスポンサーブースを周り、ジャンルも
ハード・ソフト問わず幅広く周りました。

■ライトニングトーク大会 & 閉会式

OSCの締めを飾る、毎年恒例のライトニングトーク大会と閉会式が開催されました。
昨年のネタを発展させたLTが発表されて一層盛り上がりを見せたり、
高校生も登壇したりして、若さあふれるLTを披露していました。

なお今回は8人のエントリーがありました。
エントリー一覧

閉会式では一部立ち見が出るほど会場がいっぱいになり、あまりの暑さに冷房を
強くしてもらうようお願いするシーンもありました。
たくさんの皆様のご参加、ありがとうございました。

▼OSC2017 Hokkaido実行委員長 池田さんによる閉会挨拶

なお、ライトニングトーク&閉会式の様子をYoutubeにアップロードしています。
こちらも併せてご覧ください。
ライトニングトーク&閉会式 (動画)

=懇親会=

OSC終了後は札幌全日空ホテルにて、今年初めての試みとなるビュッフェ形式の
懇親会が行われました。まず全員で乾杯が行われた後、懇親会スポンサーのうち
日本仮想化技術株式会社の宮原社長と株式会社インフィニットループの松井社長
のお2人による鏡割りがあり、参加者に枡で日本酒が振る舞われました。

今年の懇親会は156名もの方にご参加いただき、どのテーブルでも今年のOSCを
振り返ったり、新たなコラボレーションが生み出されたりなど、話題の尽きない
賑やかな時間となりました。
また例年通り、懇親会LTやグッズをかけたじゃんけん大会もあり、最後まで参加
者全員が楽しむことができました。

最後の挨拶では、OSC事務局の宮原さんが「枡を持って帰るまでがOSCです!」と
宣言し、乾杯をして締めくくりました。

=終わりに=

今年も無事にOSC2017 Hokkaidoを締めくくることができました。
昨年に引き続き多くの方にご来場していただき感謝しています。

来年は2018年7月6日(金)-7日(土)の開催を予定しております。
皆様のご来場をお待ちしております。

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