[リレーコラム] OSC100回目に向けて(日本UNIXユーザ会(jus) 松澤)
12/12
OSC News, コラム No Comments
Tweet
こんにちは、日本UNIXユーザ会(jus)の松澤です。
と言ってもだいたいの人はお前誰?ってなると思います。
かつて、もじら組の組長として活動していたと言えば、OSCの初回の頃から来て
る人は思い出せるかもしれません。
今回はOSCが100回を記念するということで、初回からたびたび参加している者と
してコラムを書かせていただきます。
まず、みなさんはOSCにはどのような思いから参加をしているのでしょうか?
例えば、自分の関わってるプロダクトを広めたいとか、新しい情報を仕入れたい
とかいろいろあると思います。
僕の場合は変わっていて、「参加しない理由がわからない」というものです。
この話はちょっと説明しづらいので、例え話ですが知り合いのDJから「今度イベ
ントやるけど来ない?」って言われたらだいたい僕は「都合が合えば行くー」と
いう返事をします。
そんな感じです。
わかりづらいですねw
平たく言えば、その場が楽しくないわけがないという確信を持って行っていると
いう感じです。でも、初回からそんな感じで行ってるのはおかしいかもしれません。
僕には下地がありました。
僕自身、高校生時代にPC-UNIXの存在を知り、その後パソコンを買ってから高校
生のうちにLinuxを導入して、大学自体はほぼLinuxのみで生活をしていました。
その大学時代に当時住んでいた埼玉にあったLinux User Group(LUG)に参加し、
もじら組というコミュニティに入り、東京のLUGにも出入りしていました。
その中でオープンソースまつりやLinuxWorld Expo、名古屋のイベントや今も行
われているK-OFといったイベントに参加していました。
大学時代の一時期はしょっちゅうびぎねっとに遊びに、いや、飲みに行っていま
した。そんな多くの仲間が参加するイベントが楽しくないなんてことがないのです。
OSCはオープンソースの文化祭と言っていますが、本当に言い得ていると思います。
文化祭ですから出展するものもちょっと遊び心を入れたりします。
例えば、OSCの時にブースを配置するときに僕は「Linux萌え萌え大作戦」の隣の
ブースにして欲しいと要望を出しました。
この時、もじら組のブースでは「Linux萌え萌え大作戦」のキャラクターを使っ
た拡張機能を披露しました。
大部分の人は引いたかもしれませんが、こういうものを面白がってくれる人も結
構いました。
OSCでの魅力は参加者にもあります。
僕がもじら組を脱退してからしばらくは一般参加者として遊びに行っていました。
その中で出会ったのがLinux-HA Japanの皆さんでした。
当時僕は仕事としてインフラ系も携わっていましたが、別にそれを目的にして
行ったわけではなく、その時は単に遊びにわざわざ京都まで行きました。
本当に偶然目についたというか、突っ込まざるを得なかったっていうのがきっか
けでお話をいろいろして、その後も勉強会に参加したり、プライベートでも付き
合う友達などができてきました。
仕事でももちろん活用して、僕の前職でやった最後の仕事はLinux-HA Japanとの
出会いがなければ手がけることができなかったものだと思います。
その仕事で作ったスクリプトをコミットした時の達成感は今でも忘れることがで
きません。
OSCが始まったのは僕が社会人1年目の年です。
現在は2回転職をして3つ目の会社にいますが、今の会社は地理空間情報系を主
に扱っていて、OpenStreetMapやOSGeo財団日本支部の人たちとの繋がりが多く
あります。僕もOpenStreetMapについての発表を何度かしています。
しかしながら、多くの人は僕が転職前からのOSCやK-OFといったイベントで随分
前から知り合ってる人ばかりです。
僕は今もOSCで出会った人たちに支えられてずっと仕事をしています。
僕は学生のころから「オープンソースで仕事をしたい」と思っていましたが、
「オープンソースで仕事をするとかありえない」とか言っていた人が結構身近に
いました。同級生の大半はそんな感じでした。
しかし、僕は社会人の間、オープンソース・ソフトウェアを活用して仕事をし続
け、前職ではオープンソース・ソフトウェアのパッケージを開発してOSCに出展
もしていて、そして今も仕事としてオープンソース・ソフトウェアの開発や翻訳
などにも携わっています。
ただし、僕が今のような状況になったのは何がきっかけかというと
OSCの存在でしかないと思います。
OSCのおかげで大学の同級生たちに胸をはって
「オープンソースで仕事してるよ!」って言えるようになっています。
これはとてもありがたいことです。
このペースで行くとOSCが1000回を迎える頃には僕らはもう死んじゃってるか、
長老みたいな感じになっています。
もし1000回を迎えるときに生きていて、そのころにもこの思い出や気持ちが残っ
ていればいいなと思います。
※このコラムは、これまでOSCを支えていただいた方に
思い出を語っていただくリレー連載です。