[リレーコラム] OSC100回目に向けて(技術評論社 馮)

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技術評論社の馮(ふぉん)です。こんにちは。

オープンソースカンファレンス(OSC)の開催がまもなく第100回目を迎えようとしています。第1回は2004年9月,今から9年前です。2004年と言えば,Web 2.0時代の幕開け,日本ソーシャルネットワークの先駆け「mixi」がサービスインした年でもあります。さらに言うと,TwitterやFacebook(公開版)はまだなく,iPhoneなんて影も形もなかったわけです。

今回は,自分とOSCの関わりをテーマに想い出話と感謝の気持ちを書きたく,この場を頂戴しました。お付き合いください。



OSCを振り返ってみて

僕自身,1999年に技術評論社に入社し,そこから2008年まで雑誌『Software Design』に在籍して,さまざまなイベント,コミュニティと触れ,多くの方たちと知り合うことができました。入社当時は,まさにLinuxを中心としたOSSブームの立ち上げ期でもあり,1999〜2000年に多くのOSS関連のユーザ会が設立して,その発表会の場を多数取材させていただいたことを今でも鮮明に覚えています。


そして,数年が経ち,OSSが浸透してくると,ソフトウェア単体ではなく,システムやサービスをつくるうえでの横のつながり,人やソフトウェアのつながり,また,草の根的な活動と企業との接点という部分に注目が集まってきたように思います。

そのタイミングで第1回が開催されたOSCは,まず,発起人の宮原さんの存在と時代のニーズにマッチしていたというのが大きかったと思いますが,何より,OSCに参加している皆さんの「自分たちが作っている・関わっている・使っているオープンソースソフトウェアを,みんなに知ってもらいたい!」というアツい気持ちがあったからこそ実現できたものだと思っています。そして,そのアツい気持ちが,OSCをOSCたらしめる大きな原動力になり,今もなお続いている大きな要因なのではないでしょうか。

この「継続」ということは本当に素晴らしいことですね。

そして,今では単なるイベントではなく,人と人,ソフトウェアとソフトウェア,人とソフトウェアをつなげる場として,多大な影響力を持ち,その後に続く,ITやWebの進化い大きく貢献し続けているのではないでしょうか。



OSCの想い出

さて,自分のOSC初参加を調べてみたところ,実は第1回には参加していなくて汗,2005年3月に開催された第2回が一番最初でした。レポート記事は『Software Deisign』2005年5月号(2005年4月18日発売)に掲載しています。
その記事の内容を少し紹介しますと,Fedora CoreやPlan 9というOSの名前があったり,OpenOffice 2.0日本語版ベータのCD-ROMが配布されていたなどと記述してあって,読み直しながら「懐かしいな」と本当につぶやいちゃいました(笑)

Software Design 2004年11月号(OSCレポート)

Software Design 2005年5月号(OSCレポート)

その後も,多数のOSCを取材,そして参加している中,どの回のOSCというわけではないのですが,懇親会で宮原さんと話すたびに「馮さん,入れ食いですよねー。そこらじゅうに記事を書いてもらえる人がいますからね(にやり)」と言われていたのを強く覚えています。

これが僕の中でのこれまでのOSCの一番の想い出です。

実際,自分のこれまでの仕事(雑誌『Software Design』『Web Site Expert』やオンラインメディア『gihyo.jp』,そして,最近の電子書籍まで)では,OSCを通じて知り合った方に多数ご協力・ご執筆いただいているわけで,僕の中ではOSC自体が,実は雑誌をはじめとしたメディアづくりの一環になっているように思います 🙂

心より感謝です。



100回のその先へ

まもなく100回を迎えるOSCの活動を大変喜ばしく思うと同時に,OSCを通じて,次の世代への新しいつながり,ITやWebの未来が広がっていくことをワクワクしながら楽しみたいと思います。

そして,次は200回に向けた活動を期待するとともに,僕もその輪に入っていけたら嬉しいです(最近,OSCの参加率が下がってしまったので2014年の参加率は高めたいと思います大汗)。

改めまして,宮原さん,OSC事務局の皆さん,関係者の皆さん,参加者の皆さん,いつもありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします!

ps
余談ですが,宮原さんと僕は同じ誕生日で,不思議な縁を感じます。


※このコラムは、これまでOSCを支えていただいた方に思い出を語っていただくリレー連載です。

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